お墓の形・石の種類について

Q. お墓の形に意味はあるの?
A. まず、お墓の種類には大きく分けて和式と洋式があります。その中でも伝統的な日本古来のお墓、和型には基本的な構造に決まりごとが御座います。
 和型の形を大きく分けると、三つの石で構成されます。この三つの石の組み合わせにはそれぞれ意味があり、一番上が「仏石」で、棹石(天石)とも呼ばれ、この部分に仏の格の文字を刻みます。仏石に刻む文字は、仏の名前・梵字・戒名・法名などです。仏石の下が「人石」です。仏や先祖を支える相続者である建立者(施主)の名前はここに刻みます。一番下が「地石」です。この三個の石で「天・人・地」を形成しています。
 また、石の形に地域差がありますが、これは昔は重い石を遠方に運ぶことが困難で、主にその土地の石を使い、土地の職人が建ててきた、その土地ならではの職人の技の違いによるものです。
Q. お墓の形はどういうのがあるの?
A. お墓の形は、和型、洋型、和洋型、デザイン型の4つに大きく分けられます。

 和型は日本の墓地でよく見受けられる、上から順に棹石、上台、中台、芝石が積み上げられた伝統的な形のものを指します。
洋型は一般的にオルガン型と言われる横長で奥行が薄く、全面の上部に傾斜がついたものになります。
 和洋型は、和型と洋型のデザインの中間になり、両方の要素の良い部分を合わせた形になり、和型の棹石部分が短く横広になっており、洋型に近しい形となっています。デザインもある程度自由な形を選ぶことができます。
 また、ヨーロッパの墓地でよく見受けられるものが、洋型の延長線にあるデザイン墓石と言われます。デザイン墓石の良いところは、自由な発想のデザインが可能であり、世界に一つしかないお墓として、近年日本でも多くの方に好まれ、急速に増えています。
Q. 石の種類はどのぐらいあるの?
A.  墓石に使用する石は、約100種類以上あります。
 代表的な石の種類は、御影石などの国内産的なものになりますし、最近では、中国やインド産、南アフリカ産など、その他の国の銘石も用いられています。
 墓石に用いられる石の色には地域差がありますが、一般的に、黒・白・グレー・赤・グリーンなどが用いられます。価格も石種によって大きく異なりますが、あまり安い石を用いると雨水を吸収して変色したり、劣化が早いなどの問題が起こってきます。
 今ではInternetなどを使い、簡単に石の種類やその性質を調べることができますが、実際そのメリット・デメリットが全て当てはまるわけではありません。使用する場所によっても差異が出てまいります。そのため、石の種類についてはやはり専門店もよく相談するのがよいでしょう。
 なお、石の価格については、石種と切り数(石量)、加工のボリュームによって決まります。
Q. お墓の彫刻に決まりはあるの?
A.  お墓に彫刻されている文字で、よく見掛ける馴染みのあるものは、○○家の墓などの一般的なものだと思います。また、宗教や宗派によっては、独自の文字を入れる場合もあります。
 ただ、最近では故人への想いなどを形として残される方も増えており、自由な文字や詩文を彫刻したり、花などの彫刻を入れるお墓も一般的になってきました。これらは個人の自由ですので、規約はございません。