お仏壇の役割

悲しみを癒す、心のケア

大事な人を亡くした悲しみを特に「悲嘆(グリーフ)」と呼びます。
この特別な悲しみは、人によっては3~5年ほども続くといわれ、最近ようやくこの悲しみを癒すこと(グリーフケア)の重要性が、医(カウンセリング)でも認識されるようになりました。 仏壇の前で、亡くなった方と「心の会話」することで、その方との関係を考え直し、見直し作り直 最高の機会となります。この事を通して、人は悲しみを乗り越えていくことの一つであること見直します。

生き甲斐の創造として

宗派により違いはありますが、仏教の教えの一つに輪廻転生が有ります。
死後の世界や生まれ変わ いうものがあるのかどうかは証明することは出来ません。
ですが、亡くなられた大事な方が今もどこにいらっしゃる、私達を見守ってくださっていると考えるのが、日本人の自然な思いです。
お仏壇 日のご供養、心の中で会話をかわすことで、亡くなられた方は喜び、感謝されるのではないでしょうか。
そう想う、信じることで、前向きに生きていく一つのヒントになるのではないでしょうか。

「感謝の心・絆・伝統文化」を引き継ぐ

自然破壊・少子化・核家族化が進む一方です。
価値観が多様化して、世代間の共通の話題も減っています。
自由な価値観を持つことはとても大切なことですが、互いの価値観の違いを認め合って、家族の本当のつながりを見出すことにつながらなければ、ただの我侭という事になってしまいます。
そこには、思いやり・感謝の心が欠落してしまっています。
お仏壇はご先祖様から続く「命のバトン」を再確認する場所、家族の絆の象徴ともいえます。
お仏壇を通して、家族のつながりを、家族への思いやりを強めていくことができるのではないでしょうか。
年回忌法要やお盆・お正月などで久し振りに故郷に帰り、お仏壇の前で手を合わせると、普段一緒に住んでいない家族や親戚も、お仏壇に向かい合うことでも、その深いつながりを感じることがでるのです。

未来を担う子供達

最近は、子供の心の教育・情操教育のためにと、お仏壇をご購入される方が増えています。
お話を伺ってみますと、「家族がお仏壇にお祈りする姿で、家族への信頼や、他人に対する慈愛の心が芽生えて、目に見えないものの価値や今ある命というものを考える姿勢を、百の言葉ではなく、姿で感じてもらう事ができるから」というご意見が多く有ります。
お仏壇はご先祖様やお祖父ちゃん、お祖母ちゃん、親族や親戚のことを学ぶためのきっかけにもなります。